求められる作品、見捨てられる作品
「川柳」には、文芸としての川柳と遊びとしての川柳があります。
文芸としての川柳は、明治以降に西欧詩の流入の影響などを受け、作者自身の表現手段としての位置づけを得た時からはじまりますが、個の表現として「表現の自由」があり、どんな事をテーマにしたり、どんな言葉を使っても発表を阻害されることはありません。
しかし、公募川柳や新聞紙上の川柳など社会に開かれた川柳では、全く自由というわけにはいきません。<社会性>という中に作者の自由とともに責任も問われることになります。
もちろん江戸時代の川柳評万句合も社会に開かれた存在でした。しかし、江戸幕府下の封建社会では、幕府や役人への批判的な川柳は取り締まりの対象となりました。一回発表されてしまった作品でも、出版社の方が後で句を無難なものに差し替えるなど、かなり気を使って川柳という文化の継続に気を配りました。
先の大戦時期には、国家の進出政策に反対するような反戦的川柳を雑誌に発表して、雑誌は発行禁止、作者は特高警察に逮捕され、獄中で死んでしまったという事例もあります。
今日では、それほど身に危険を及ぼすようなことはありませんが、だからと言って自由勝手に言いたいことを川柳にしてしまった場合、道徳や倫理に反するようなことを発信してしまうことも起こるでしょう。
公募川柳など社会に開かれた川柳の場合には、主催者の側で発表作品を審査し、単に文芸的に良いというばかりでなく、これは発表した時に、社会規範に反しないだろうかということも検討されます。これは、募集の主催者が大きな企業であればあるほど社会的責任をしっかりと意識します。
今回は、公募川柳などで「求められる作品」と、最初から「見捨てられる作品」についてお話いたしましょう。
公募にも種類がある
ひと口に公募川柳といっても一様ではありません。公募川柳には、行事を行う目的があります。大雑把にいえば、
①企業イメージの発信
②各種行事の周知
③各種商品の広報
以上が、個別企業の主催です。
④社会運動の発信
⑤地域の文化発信
⑥文芸公募
⑦その他
といったところでしょう。
「サラリーマン川柳」と言えば「第一生命」がすぐに結びつきます。すでに30年を越え、現代社会における歳事的な催しになっています。また「オリックス」という大きな企業がありますが「マネー川柳」ということで10年以上にわたって川柳公募を開催しました。オリックス系にはお金と関わりのある企業も多いので「マネー」をテーマに企業イメージの発信をしていましたが、応募に高齢者層が多いという状況を見て、「働くパパママ川柳」という行事へ移りました。これは、企業としてもっと若い層にイメージ発信をしようとしたものでしょう。毎回テーマを変えて募集される「ほけんの窓口川柳」も企業イメージの発信と言えるでしょう。
これらが、代表的「①企業イメージの発信」の目的です。
「孫の日川柳」、「母の日川柳」、「いい夫婦川柳コンテスト」、「旅の日川柳」・・・など、行事をテーマにした川柳公募があります。毎年開かれる場合もありますが、行事催行中だけの企画である場合も少なくありません。こういった場合には、テーマに沿った作品を求めていますので、多くの似た川柳作品が生まれます。
「兵左衛門 箸川柳」、「うまい棒川柳」、「いきなりステーキ公式アカウント川柳」、「「高知家」自慢川柳」などは、特定の商品や企業を直接テーマにするもので、企業広報とともに商品への理解を広めることに役立ちます。
「税をテーマにした川柳」、「健康(セルメ)川柳コンクール」「防災川柳」「ゆいごん川柳」、「終活川柳コンテスト」などは、社会運動としてのテーマの周知を川柳行事に託したもので、公共性、社会性に富んでいます。
「三社祭川柳」、「長良川川柳」、「天地人愛の川柳コンクール」、「わかやませんりゅう」、「とと川柳コンテスト」などは、地域行事に沿った地域文化発信を目的としたものでしょう。
このように多かれ少なかれ公募川柳には、主催企業の意識により、作品に求められる内容が異なっています。
それにマッチしないと、<入選>はともかくとして<受賞>はおぼつきません。
公募の選者をよく見る
公募川柳の多くは、企業主催の広報活動、企業イメージ向上の手段として行われていますが、川柳をよく知る専門の<選者>をおく場合と企業や広告会社などの募集主体の<事務局>が選を行う場合があります。
川柳の専門家がかかわった公募川柳の場合には、ある程度の定型意識(リズム)が求められ、余りにもハチャメチャな非定型の作品は避けられてしまうでしょう。内容的にも表面的な可笑しさだけでなく、そこに「人生」の喜怒哀楽を感じる句が選ばれるでしょう。まちがいなく良い句であり、巧い句であった方が入選の可能性が高くなります。
後者の<事務局選>の場合には、単に川柳という取り付きやすい文芸の名称を使うというだけで、特に〈川柳性〉の面白さを競おうというようなものではなく、単なる公募の名称に過ぎません。
良い句、巧い句が必ず入選するという可能性が高いというわけではなく、入選については「当てモノ」的な感覚で、参加するより仕方ありません。あまりに捻った難しい句は、当然理解されず、没になってしまいます。といって、判りやすい句を作っても、審査に明確な基準がありませんので、何が当るかは「時の運」ということになるでしょう。
前者の場合にも、専門の選者が全ての句に目を通す場合と、事務局で足切りをした作品の中から選者が選ぶ場合があります。このふたつの場合、作品の内容は、かなり変わることがあります。
事務局が選者より先に見るというのは、選者にとっては楽な仕事になるわけですが、やや捻った文芸的な句、あっさりと表面的には軽いのに内容があるような二面性の作品は、見落とされる場合があります。
公募の種類を知ること
A.企業公募
また、企業主催の公募川柳では、単に優秀な作品が受賞するとは限りません。
私ども一次選者が、これぞ川柳の真骨頂として推薦しても、あまりに解釈が難しかったり、特殊な内容であったりする場合には、広報、企業イメージという観点から見送られる場合が少なくありません。川柳的な完成度の高い作品より、共感を主体とした作品が選考委員会で決まっていくのを、幾度となく経験しています。
これは、文芸性を競う純文学のコンテストではありません。したがって、それぞれの公募川柳で求められる企業(選者にとってはクライアント)の意を汲みながら、選者はギリギリの選択をします。その時の基準は以下のようなことです。
① 川柳作品としてオリジナリティーがあること
(これは、公募川柳に限ったことではなく、川柳を作る際の心構えの一番目です)
② それぞれの公募のテーマに沿っていること
(よくあるのですが、たとえば「マネー川柳」でマネーとの係わりが薄い作品は、どんなに上手くても採用されません)
③ ①とも関わりますが、時代の空気を描いていること
(たとえ上手い作品でも、十年前、二十年前の社会でも通用するような内容では、新鮮さに欠ける場合があります。流行語、時事的話題を取り入れるのは有効です)
④ 作品として共感が大きいこと
(一般川柳の場合、共感も大切ですが〈個〉の文芸としての個性やこの価値観が作品化されることも少なくありません。「現代川柳」の多くは、個の作品です。しかし、公募川柳の場合には、阪井久良伎が言ったように「川柳は横の文学」という一面があり、むしろ、古川柳やサラ川に通じる、この共感を作品化することが大切です。川柳の多面性を知らずに、あまりにも個性ある作品で勝負しようとすると、企画の目的から外れます)
⑤ 定型を崩さない
(川柳は個性の呼吸も大切ですが、日本人に馴染んだ五七五のリズムによる浸透度という面では、定型であることが有利です。投稿マニヤの作品は定型から崩れたものが多く、それだけで撥ねられてしまう場合があります。よほどの内容がない限り、非定型作品は入選しにくいでしょう)
といった点が大切です。
ですから、ふだん行っている「創作」の川柳作品とは少し視点を変え、伝統的視点による客観的作品が有効になります。もちろん、この時に、川柳性の大切な要素である、ユーモア、ウイット、エスプリ、ペーソスなどの感覚を句に備えておくことも大切です。
B.文芸公募
企業の広報企画とはべつに、純粋な文芸作品として公開募集される川柳があります。
たとえば、「川柳マガジン」の<川柳文学賞>や、かつて土屋文明記念文学館が行った『「今」を捉えた川柳募集』などは、同じ公募川柳でも、純粋な作品の優劣を競う企画です。
こういう場合には、思い切って作者の個性をぶつけるような挑戦的作品が望まれます。
どこかで聞いたことがあるような既成概念の作品や流行歌の文句取りのような亜流のコトバ遣いでは、こういった文芸公募では通用しません。
文芸公募では、長い経験をもった川柳家が選者を務めたり、各方面で活躍する文化人などインテリジェンスの高い人の目を通ります。生半可な個性や技法では、オリジナリティに優れた文芸作品とは認められないでしょう。
こちらの場合は、全霊をもって作品作りを行うように心がけねばなりません。
公募川柳応募の要点
公募川柳には、これまでお話ししたような求められる川柳の内容と応募規定などの決まり事がある場合があります。
これをしっかりと把握しないままで参加するのは、せっかくの作品を無駄にしてしまうことになりかねません。留意点を挙げておきましょう。
①投稿規定を厳守する
これは当然すぎることですが、守られないことも少なくありません。
新聞にせよ雑誌にせ、ホームページにせよ、各社、各募集それぞれの投稿規定を掲載していますので、まず、それをよく読んで、頭に入れておくことが大切です。
【用 紙】
規定の用紙がある場合には、それを手に入れて参加します。どうしても手に入らない場合や、規定に「または○○」と記してあれば、必要事項を規定用紙と同じように書いて用います。
最近は少なくなりつつありますが、規定に「はがき」とあったら、できるだけ官製はがきを使います。同形の私製はがきでも差し支えありませんが、絵はがきを用いたり、目立とうとして、色を塗ったり絵を描いたり、シールを貼ったりすることは無意味です。
【投稿フォーム】
今日では、インターネットのホームページからの投稿が増えています。この場合には、投稿フォームの必須事項を全て記入し、作品を添えます。女性の場合、年齢欄を未記入にする場合がありますが、もし必須項目として指定されている場合には、選考の対象外にされる場合もありますので注意を要します。
注意しなければいけないのは、フォームへの入力です。
幾つか入力フォームにタイプがあります。
「Aタイプ」は、川柳の十七音を一行に入力する方式で、□の中に上五、中七、下五の「575」をすべて入力します。
「Bタイプ」は、川柳の十七音のうち上五、中七、下五を□の中に別々に入力する方式です。
写真の例のフォームには、それぞれ作品を「3句」一度に応募できるようになっています。
さて、長く選者をやっていて度々出会うことですが、「Aタイプ」でのミスで多いのが、「作品1」に上五を、「作品2」に中七を、「作品3」に下五を入力してしまったケースです。
選者のところには、上五や中七だけの言葉の切れ端が届いて、何を言いたいのか分かりません。これでは、最初から落選です。
Bタイプでの入力ミスは、「上五」や「中七」の枠に1句丸ごと入力してしまうことです。選者には「川柳の 公募へ夢を ふくらませ 川柳の 楽しみを知る 公募かな 公募から 人生夢を 教えられ」なんていう十七音ではないものが届きます。
一句一句よく見れば、判らないことはありませんが、これも応募方法違反ということに当たるでしょうから、わざわざ一句一句を拾ってもらえません。
つまらない入力ミスでせっかくの作品を見てもらえないことになってしまいます。
【投句数】
通常は無制限の企画が多いようですが、投句数の制限が明記してあったら、それ以上の句数を送ってはいけません。規定違反の場合、選考の対象外にされるか、規定数内だけが対象になることがあります。
投稿フォームから送る場合、1回に送れる数が制限されています。多数応募する際には、何回かに分けて、そのつどフォームの記載事項を書き入れます。
ハガキの場合には「1枚に3句まで」と規定したものもあるでしょう。
余白があるからと、規定を無視すると、見てもらえない場合も起こります。注意しましょう。
【宛て名】(ハガキ応募の場合)
宛て名も、規定にある係名を正しく書きましょう。川柳という文芸でもやろうという雅なニンゲンなのですから、宛て名には少なくとも「御中」なり「様」をつけるくらいの常識は持っていてほしいと思います。
多くの応募の中には、極めて非礼な書き方のものも存在します。別に、選考を左右するとはいいませんが、そういうものに当ると、あまりいい気分のものではありません。
【書 式】
規定に、年齢や電話番号、また氏名への振り仮名が指定してあれば、それを書き添えるのは当然です。
ただし、自分の句に感想や注釈をつけたり、発行所あてに前回入選の礼や、選者への私信、また注意を引くつもりかマンガなどを書き入れて来る投書がありますが、それらは、ただ煩わしいだけです。選考に際しては、句以外は読まれることがないと考えていただいて間違いありません。
また句の上に、番号や「一、」をつけたり、句全体を「」ではさんだり、句尾に「。」をつけたりするのも、目障りになるだけで何のプラスにもならないでしょう。書式はシンプルに。
【表 記】(ハガキ応募の場合)
文字の巧拙ではなく、チマチマと小さい字、はがきから食み出しそうな大きな字、ぞんざいな崩し字、うすいインクで書かれた字などは、句の内容以前にハンデを負うことになるのを覚悟しなければなりません。存在自体が希薄になります。
もちろん誤字、脱字にはくれぐれも注意が必要です。かりに内容のよい句でも、訂正して入選させるということは、ほとんどありません。特別の場合以外、句に振り仮名は不要です。
一句は、できるだけ一行に書くこと(二句なら二行に、三句なら三行に)がのぞましく、また読みよいようにという心づもりか句中に5□7□5とコマあきを作ったり、5、7、5と句点を打ったりするのも、鑑賞のさまたげになるだけです。川柳は本来、一呼吸で読み下す直立した一行詩であるということを忘れてはいけません。
【筆記用具】(ハガキ応募の場合)
ネット応募が増えた最近は、余計にキを使う必要がありますが、筆記用具は、ふつうの濃さであれば、万年筆、ボールペン、鉛筆、毛筆、何でも構いません。文字はできるだけ楷書で、はっきりと書きます。選者へデータを送る際に、事務局の人がタイプを打ちなおすことがありますが、その際に読めない字は、正確に伝わらないこともあります。
文字を赤インクで書いたり、色を何種類も使ったり、よくいえばカラフルなはがきがありますが、作品内容以外で目立とうとしても意味がないことを覚えておきましょう。
二重投句は作家の汚名
剽窃は、言うまでもなく良識に反する行為です。
酷い場合には、私が前年の同じ公募で上位入選させた句をそのままや、少し変えて出してくる人がいます。気がつけば笑ってしまいますが、まったく知らない別の公募の入選句を提出するような輩が居るとすれば、これは由々しき問題です。
自分の作品であっても、同一句を二カ所以上に投句することは、モラルに反します。発見されれば、当然取り消されますが、発見されなくとも、自分自身は決して偽ることができません。天知る地知る…です。
句帳をつくり、投稿先と日付を記しておくことは、自分の作品を大切にすることにもつながります。
不真面目な匿名、複数名投句は避ける
公募川柳は、遊び的な要素が強いとはいえ、作者があって、はじめて作品が存在します。作者を離れて放置された、糸の切れた凧のような言葉の断片では、作品とは言えません。
作者は、作品との絆を大切にし、責任を持つべきでしょう。自分の顔を出せないような作品は、作るべきではありません。
作者が、その責任を持って送り出す作品には、作者の顔が見える名なり号をつけるのが、鑑賞者に対する礼儀でしょう。なかには、とても真面目とは思えない極端な変名を見かけますが、これは「作者名」とは決していえません。
必ずしも本名である必要はありませんが、ペンネームとしてすくなくとも、人前で口にできる名前が望ましいでしょう。これは、作句に対する心構えの問題でもあります。あまりひどいものはその作句意図さえ疑わせます。
仮に当事者はへり下りのつもりかもしれませんが、あまり極端なものは、逆にからかいの印象を与え、不快感を誘います。結果において人をばかにし、自分をばかにし、作品までばかにするような変名で、句だけをほうりだし、自分は顔を見せずに蔭で舌を出しているような態度は、何よりもフェアでありません。
フェアでないと言えば、入選したいがために、たくさんの「ペンネーム」を使って応募される場合があります。家族や知人の名を使って出すこともあるようです。まあ、そのくらいなら可愛いのですが、20も30も別のペンネームを作って応募した例があります。
そこまでして入選したいという意欲は認めますが、公募という開かれた場での競争において、卑怯な手段を使っていると非難されてしまうこともあるでしょう。今は、作者本人の名や登録した住所から同一作者が割り出されてしまいます。
匿名の投書や落首の類と、個人の主体性を持った文芸とは性格を異にすることを、公募川柳とはいえ作者各自が自覚すべきでしょう。
タブーなきにしもあらず
「川柳」公募が絶対的な文芸なら、表現の自由ということを大上段に掲げても許されるのでしょうが、公募の場合には、企業や運営主体がそれぞれの目的を持っており、応募者は、その懸賞の恩恵を受けることができます。
ある意味、「クライアント様」であり、その意志を無視することは、作者も選者も出来ない世界です。
文芸にタブーを設けたくありませんが、「入選」ないし「受賞」を目指すには、「~しない」方がよいという心得も必要でしょう。あえて公募におけるタブーを挙げておきましょう。
① 主催企業(クライアント)の否定的表現はしない。
どんなに川柳が諷刺の文芸であっても企業や商品の悪口を言ったのでは始まりません。また、該当企業と関連する企業や政治を批判しても入選はおぼつきません。あくまでも入選を目指すなら「忖度」も大事な部分です。
② 暗くなるような話題の句は作らない。
作品の中で読み手が暗くなるような内容は、入選が難しいでしょう。公募川柳は、あくまで開かれた世界で発表されることを意識する必要があります。
③ 社会規範や道徳の面で批判される作品は作らない。
スラングや隠語、差別語などを用いた作品は、主催企業が責任を問われることになるので入選させることはないでしょう。コトバの選択は、常識の範囲で。
④ 同じ句を何度も送信しない。
「同一句は両成敗」すなわち、全く同じ句が応募された場合には、両方とも落すというのが基本です。同じ作者が送った場合でもシステムによっては、土俵に上がる前に蹴られてしまうことがあるかもしれません。
⑤ 他者の句の真似や自作の二重投稿はしない。
当然のことですが、たまに経験します。時には、不適格な応募をするということでブラックリスト入になる場合があります。注意しましょう。
しないことばかりで、面白くありませんが、公募で入選するための心得の一つです。
何事も「彼(公募の目的)を知り己(自作)を知れば百選殆からず」です。
<参考> RyuTube(YouTubeの川柳番組)
https://www.youtube.com/channel/UCVAXdQUgVSzrErmZy1O4vXg
尾藤川柳
十六代川柳。川柳公論社主宰。女子美術大学特別招聘教授。
1960年、東京生まれ。
15歳より「川柳公論」にて川柳入門、尾藤三柳に師事。24歳で十五代・脇屋川柳に師事。川柳公論編集委員ののち「川柳さくらぎ」主宰、2016年、師三柳の逝去により川柳公論社代表となり「川柳はいふう」を主宰。2017年、十五世川柳逝去によりその允可によって「櫻木庵川柳」として立机、十六代目川柳を嗣号。
「社会の中の生きた川柳」というテーマで広く活動。
川柳普及の教室、著述、公募川柳選者を務め、川柳の行事企画者として2007年の「川柳250年」行事や、2009年の「川柳とマンガ—そのエスプリ—展」(群馬県立土屋文明記念文学館)2015年「柳多留250年」、2017年には「初代川柳生誕300年祭」、2019年には「北斎没後170年—北斎と川柳」行事など川柳の歴史文化発信の行事運営にあたる。
また、「川柳学」の推進により川柳文化の向上を目指すとともに川柳史料の散逸を防ぐため<朱雀洞文庫>(Web川柳博物館として公開)を整備して、史料の収集・保存・修復・研究・公開を行うなど川柳普及活動を行う。
著書に『川柳総合大事典』<用語編>および<人物編>(編著・2007)、『目で識る川柳250年』(2007)、『川柳のたのしみ』(2011)、『短冊の書き方と鑑賞』(2018)ほか入門的テキストや句集など多数。
ホームページ:
<ドクター川柳> http://www.doctor-senryu.com/
フェイスブック<尾藤川柳> https://www.facebook.com/senryu.bitoh
YouTube<川柳博物館> https://www.youtube.com/user/Issen575
YouTube<RyuTube>川柳入門 https://www.youtube.com/channel/UCVAXdQUgVSzrErmZy1O4vXg